連載第6回「アカスリ半田劇場」 スポーツニッポン(朝刊) 2013年11月13日

意欲的に芸術活動に取り組む理由は?



やってみないと本当の良さは分からない

40歳からオペラ、48歳から京劇を習い始めるなど、意欲的に芸術活動に取り組む半田氏。マルチに活動する理由について「何でもやってみないと、本当の良さは分からない。やって、はじめて面白さが分かるのです」と説明した。

半田氏は特に日本型の芸術ルネッサンスへの造詣が深い。

「イタリアの画家レオナルド・ダビンチらが活躍した、16世紀のはるか700年前から、日本には天皇を中心とする、皇族や貴族たちが文化の担い手となり、自ら演ずることで芸術を庇(ひ)護していた。それが日本型のルネッサンスです。見るだけだったり、お金を出すだけだったり、政治的に庇護するだけの西洋型ルネッサンスとは違います」

豊臣秀吉や歴代の将軍は、自ら能を舞い、家臣に披露していたといわれる。「時代の支配者が、率先して演じたことから分かるように、和歌など、芸術に関しては、身分は関係なかった」。半田氏は、この日本の伝統を実践しているのである。「能や茶道、書道や華道は、アマチュアでも努力すれば10年から20年でプロになれる。私は四つとも看板があります。知識や経験があればもっと面白くなるし、見どころも分かってくる。観賞力が上がり、深く広く楽しめます」と言う。

半田氏が、意欲的に取り組むオペラは西洋芸術の最高峰だが「日本的ルネッサンス観で見れば、財政的なスポンサー活動だけでなく、自らやることが大切なのです。ソニーの大賀氏や盛田氏、サントリーの佐治さんも同じでした」と説明する。

ルネッサンスの要素のない、一般的なオペラ歌手は、楽譜通りにしか歌えないが、世界の一流歌手はビート感覚にも優れる。だから、ポップスやジャズなども自在に歌いこなせるという。

半田氏と親交のある米歌手マイケル・ボルトンや、米ロックバンド「サバイバー」のジミ・ジェイミソンや、「シカゴ」のピーター・セテラは、豊かな声量と確かな技術を持ち、半田氏とたびたびコンサートで共演している。半田氏は、オペラ歌手だが、ボーダレスのルネッサンス歌手なのである。     (おわり)



半田 晴久(はんだ・はるひさ)1951年(昭26)3月18日、兵庫県西宮市生まれ。県立鳴尾高、同志社大経済学部、武蔵野音大特修科卒。その後、豪州でMA、中国の清華大、浙江大でPh.Dの学位を取得。ゴルフやボウリングなど多くのスポーツ大会に協賛する「ISPS」会長。オペラ歌手、画家、書家、能楽師などとして、マルチな才能を発揮。「強運」(たちばな出版)など著書は270冊を超える。

©2013スポーツニッポン新聞社


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